第1回:「解剖学で見る歯並びと姿勢の深い結びつき」

歯を見せているこども

こんにちは。
TCR新潟です。

前回お知らせしました「子どもの健康を守る!歯並びと姿勢の関係に迫る」(全3回)

今日は第一回として、「歯並びと姿勢の関係」について、解剖学的視点から考えてみたいと思います。

歯並びと姿勢:その関連性

歯並びは、顎の位置に直接影響を及ぼします。これが、頭の位置、首、肩、さらには背骨といった全身の姿勢に繋がっているのです。
例えば、前歯が出ている子どもは下顎が前に突き出し、上顎が後退する傾向があります。これが首の位置に影響を及ぼし、結果として全体の姿勢にも影響を与えるのです。
逆に、良好な歯並びの場合、顎は適切な位置にあり、これにより首や背中の筋肉も正しい位置で機能します。
すなわち、歯並びは全身の姿勢を左右しているともいえるのです。

解剖学的な視点:筋骨格系

歯並びと姿勢のこの密接な関連性を理解するためには、「筋骨格系」を見ることが欠かせません。筋骨格系とは、私たちの体を支え、動きを可能にする骨と筋肉のネットワークを指します。歯並びが姿勢に影響を及ぼす原理も、この筋骨格系の働きによるものなのです。

顎の位置が変わると、それに合わせて首の位置も変わる必要があります。このとき働くのが、あごの骨と首を結ぶ筋肉、特に舌骨下筋群(口を開けたり食べ物を飲み込む筋肉)や頭長筋(頭を前に曲げる筋肉)です。
これらの筋肉は顎骨と首の骨に連結していて、顎の位置によって筋肉の緊張状態が変わります。
その結果、首の位置も変わり、さらにそれが全身の姿勢に影響を与えるのです。

子どもの日常生活と歯並び

さて、歯並びが全身の姿勢に大きな影響を及ぼすという事実を知った上で、子どもの日常生活が歯並びにどのような影響を与えるのか、見ていきましょう。

まず、飲み物のストローの使用によって、口元の筋肉、特に口輪筋が弱くなる可能性があります。口輪筋は口を閉じる動作に関与しており、ストローを使うことで口を窄めて吸う必要があります。この行為が口輪筋の適切な発達を阻害し、それは歯並びにも影響を及ぼします。

また、食事の硬さも歯並びに大きな影響を与えます。
硬い食事を摂ることで、特に咀嚼に関与する筋肉、例えば咬筋(咬む筋肉)や側頭筋などが鍛えられます。これらの筋肉は顎の開閉や側方への動きに関与し、強くなることで適切な咀嚼動作を支え、歯並びの発達に良い影響を及ぼします。

口呼吸とその影響

また、口呼吸も歯並びと姿勢に大きな影響を及ぼします。口呼吸の子どもは、鼻を通らずに口から空気を取り入れるため、通常より口を開けている時間が長くなります。これが口元の筋肉、特に口輪筋の弱化を招く可能性があります。

さらに、口呼吸は上空気道の狭窄を引き起こすことがあり、それが頸部の位置を変え、全身の姿勢に影響を及ぼす可能性があります。これは、上空気道を確保するために頸部を前に倒す姿勢を取る傾向があるためです。

まとめ

このように、歯並びと全身の姿勢は密接に関連していることが分かりました。そして、子どもの日常生活、特に飲食の仕方や呼吸の仕方がその歯並びに大きな影響を及ぼすことも理解できました。次回は、これらの知識を生かし、子どもの生活習慣がどのように姿勢に影響を与え、それをどのように予防するかについて解説します。

お楽しみに。

子どもの健康を守る!筋肉や骨格を整えて、適切な姿勢をつくりましょう。

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