「習慣」はどこから来るのか。それは変えられるのか。

2023年5月19日

毎日の生活は、無意識の習慣によって支配されています。
髪をブラッシングをする時間、毎朝のコーヒーを飲む瞬間、そして「よし、今日は駅まで歩こう」と決めることなど、全ては習慣の力が働いています。
しかし、これらの習慣はどこから来て、なぜ私たちはそれらを続けるのでしょうか？
また、習慣を変えることは可能なのでしょうか？

習慣のメカニズム

脳科学の視点からみた習慣のメカニズム

脳の中には、「報酬系回路」と呼ばれる領域が存在し、この報酬系回路は習慣形成に大きく寄与しています。例えば、何か楽しいことを経験すると、脳はドーパミンという化学物質を放出します。これにより、私たちはその経験を再度求めるようになります。
これが習慣の始まりです。

習慣の心理学

習慣の形成は、トリガー、ルーチン、報酬の3つのステップからなるサイクル、いわゆる「習慣ループ」によって起こります。トリガーは行動を開始するきっかけを提供し、ルーチンはその行動自体を指し、報酬はその行動を強化します。このプロセスが繰り返されることで、習慣は強固になります。
例えば、毎朝起きて最初にコーヒーを飲むという習慣を考えてみましょう。
トリガー（きっかけ）は目覚めるという行為自体です。
これがコーヒーを飲むというルーチンへとつながります。
そのルーチンが終わった後、一日の活動を始めるためのエナジーチャージと高揚感（報酬）を感じます。この報酬が、次の日も同じ行動をとる動機づけとなります。
このトリガー、ルーチン、報酬のサイクルが繰り返されることで、習慣は強固になっていくのです。

習慣を変える方法

習慣のリプレース

悪しき習慣をただやめるのは難しいです。
代わりに、より健全な習慣でそれを置き換えることを目指すべきです。
トリガーと報酬は同じままにし、ルーチンだけを新しいものに変えるという方法です。
例えば、ストレスを感じたときにジャンクフードを食べるという習慣があるなら、その代わりに整体に行くといった新しい習慣を形成することができます。
整体は、身体の緊張を和らげ、ストレスを軽減し、全体的な健康を改善するという、ジャンクフードとは真逆の効果が期待できるのです。

ケーススタディ

会社勤務が長いAさん。
日常的な頭痛と背中の痛みに苦しんでいました。
彼女はストレスを感じると、暴飲暴食をするという習慣を持っていました。しかし、彼女は自身の習慣に気付き、変更することを決意しました。その代わりに、彼女はストレスを感じたときに整体に行くという新しい習慣を形成しました。彼女は週に一度、整体のセッションを設定したのです。
この新しい習慣は、彼女の生活に驚くべき変化をもたらしました。
整体は彼女の頭痛や背中の痛みを軽減されただけでなく、整体にリフレッシュ効果がストレスレベルを大幅に減少させ、睡眠の質も改善しました。
数ヶ月後、彼女は自身の健康状態が大きく改善したことを実感したのです。